高校2年7組の吉田愛子さんが第10期トビタテ留学JAPANのマイ探究コースに採用され、約1か月間ドイツで留学を経験しました。以下、吉田さんによる留学体験のレポートです。
私の探究テーマは「ナチス政権下にドイツ国内で起こった反ナチスレジスタンス」です。彼らがどのような考えのもと、どのようにしてナチスが与える熱狂に抵抗し、現在どう評価されているのかを調査するために、私はミュンヘンとベルリンの博物館や資料館を訪れ、現地の人たちにインタビューを行ってきました。
そこで最も驚いたことは、ドイツにおいてナチスの歴史を「知る」ことと「学ぶ」ことは異なることだと認識されているということです。ドイツにはナチスに関する歴史資料館や博物館が多くありますが、ほとんどの施設には本屋とカフェが必ず併設されています。家族で歴史を知り、見たものについて議論を始める。このような負の歴史への向き合い方はこれまで日本で教科書から歴史を見てきた自分にとってはすごく意外で、異質なことのように思えました。しかし同時に、これが人々が自国の歴史について自発的に考えるきっかけになっているのではないかと思いました。
私は今回、ドイツへの留学経験を通じて、歴史の新しい見方を知ることができました。それは、私自身のドイツに対する価値観はもちろん、日本の歴史の見方についても考えるきっかけになりました。







